ポイポイポイ:桑島由一
難病物の恋愛小説。でも難病なのは主人公(男)。男かよー、みたいな。いやそんなこと思いませんけど。
読む前はけっこう不安だったんだけど(なんてったって表紙が実写だしハードカバー的な一般文芸的なものを目指してるのか?みたいな)、読んでみたらいつもの桑島っぽい感じで安心した。延々と高めのテンションが続く笑いあり涙あり鬱ありの青春物語みたいな。そんな感じ。そういえば超常設定のない桑島作品を読んだのは初めてな気がする。なんか集大成みたいな。
しかし、難病物にする必要はあったのかなぁ。というよりは、もっと難病物っぽい雰囲気を醸し出してもいいんじゃないかなぁ、と思った。なんか作品から設定が浮いてる感じがするし、結局エピローグでああなるんだったら、なんか他にもいろいろやりようはあったんじゃないかなぁ、とか。まあいっか。